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春にして君を離れ

 

また、アガサクリスティの本の話です。
今回は、オススメされたものではなく、
「春」のつくタイトルに惹かれ
自分で選んだ作品です。
 
初めて、アガサクリスティの、ミステリーではないタイプの
小説を読みました。
はっきりとしたストーリー展開というよりは、
繊細な揺れ動く感情、ニュアンスのようなものが描かれた作品でした。
 
3人の自立した子供がいる女性が主人公で、
ある旅で長いひとり時間ができた時のお話です。
 
幸せな日々、円満だと思っていた家族が・人生が、
実は全然円満ではなかったのか、
自分はいい母親、妻ではなかったのではないかと
これまでの家族との関係を見つめ直す作品です。
 
正直、この女性は利己的な考えで動き、家族との関係が良好とは
決して言えない状態でした。
 
ただ、この旅を通じて、主人公が変われるのか変われないのか、
そこが見所です。
その境目に表現されている感情の変化を、万華鏡に例える
描写が非常に印象的でした。このような感情になることは
誰にでもあるのではないか、この一瞬の選択が、今後の自分の
人生の大きな転換点になるのではないかと思わされる作品です。
 
情緒的な物語がお好きな方にはオススメです✨

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